家族



東京の次男夫婦が仕事の都合で京都に移り住むことになりました。 息子からその話を聞いた時、どこに住むのかと尋ねてみました。 彼らは何のためらいもなく、私達と一緒に住むと言いました。 そんなに広くはない家なのですが親と同居すると言ってくれることは ありがたいことではあります。

一つの家に二家族が住むとなると 日々の生活すべてにおいて自由気ままにとはいきません。
しかし、よく考えてみるといろいろと利点も考えられます。
まず、この経済不況の中、別々に暮らすより一緒に暮らす方がより経済的効果が得られます。

そして、それにも増して良いことは、 私達が経験して来た社会生活の常識や工夫を若い夫婦に伝えることができます。
また、その逆で私達が若い世代から得るものも数多くあるでしょう。

核家族化が進みすぎた今、世の中はすさんだ世相となってしまいました。
せめて家族の中からでも「きずな」を大切にして、 それぞれ、人の気持ちを思いやる心を育むことが肝要ではないかと思います。

思い返せば、私達夫婦も若い頃、私の実家に大家族で暮らしておりました。
祖母と両親、私達と息子3人、そして同じ敷地内に母方の家族が暮らしていましたから
全員集まると12人です。
息子もそんな幼い頃のにぎやかに暮らした大家族生活を思い出し
「一緒に住もう」
と言い出したのだと感じております。

生活共同体としての「家族」
今の時代だからこそ見なおしてみるべきではないでしょうか。

亀村 俊二

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