古書店の写真集



先日こんなことがありました

ある造形作家の方より、知人を介して私に彼の作品集をつくるため是非、撮影してほしいという話がありました。

その造形作家がなぜ僕を指名されたのか聞いてみると、私が6年前に作った「日本のこころ<時空>」という古書店の片隅に置かれていた写真集を見つけ買って帰られたそうです。私はその話を聞いて嬉しく思いました。

ところで、この本は自費出版でどこの本屋にも販売しておらず、ただ知人達に献本した 数十冊のうちの1冊だったのです。不要になって古本屋に回されてしまったのでしょうかーーーー。

自分が造った本にこんな形で再会できるとは、心境複雑です・・・。

しかも新たな「仕事」とともに。まさに「人間万事塞翁が馬」。

亀村俊二

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土門拳記念館にて



先日、山形県酒田市にある土門拳記念館に行きました。

土門拳は私達写真家の大先輩であり、リアリズム写真に徹した写真界の巨匠であります。

私は土門拳先生の写真に憧れて写真家を志したのですが、一度も記念館を訪れたことがありませんでした。

そんな思いを胸になんとか連休を利用して行くことができました。

寝台特急で早朝坂田に着き心静かに写真と対峙したいと思って記念館の開くのを待って入館、ところが作品を観賞し始めると、側の三人づれの来館者が作品の前で「この写真は・・・ここが・・・どうだ」などと写真談義をしながら観始めたのです。

私はこれはかなわんと思い美術館のいちばん奥に展示されている「古寺巡礼」から逆に回ることにしました。なんとか静かに観終わり、残りを入り口付近の大勢の客に混じり、またざわざわした環境で観ることになったのです。そこでは、「あれぇー・・わあー・・」いろんな声が聞こえてきます。
最後を観終わったところでやっと私は気付いたのです。

「そこにある写真が観る人に声を出させているのだ」・・・と。

亀村俊二

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与那国馬の親子(沖縄県 与那国島)



沖縄本島から小型のプロペラ機に揺られて2時間のフライト日本最南西端の地、与那国島へ行きました。

車でゆっくり島を1周しても30分とかからない小さな島で南端の岸壁に立つと天気の良い日には遠く水平線の彼方に台湾を望むことができます。

与那国馬は 小柄で 性格もおとなしく昔から長い間農耕馬として人間のために働いてきましたが時代も変わり今は日がな一日、牧草地で草を食んで暮らしています。

それを眺めているこちらものんびりといきたいところですが、まだまだ子のため家族のため、馬車馬のように働かされる毎日が続いています・・・・

亀村俊二

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丹波・篠山にて



兵庫県篠山市へ撮影の仕事に出かけました。

篠山市は昔ながらの町並みが美しく自然環境に恵まれ、丹波黒大豆、丹波松茸、丹波焼などでも有名な地です。

私たち(私とライターとアシスタント)は目的の撮影も終え、国道沿いの 秋の気配を楽しみながら 車を走らせました見渡す限りのその中、草むらのコスモス・アワダチソウ・ススキたちの共演に感動・・・。

路傍に散らばる無数の宝石を感じました。

亀村俊二

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