昨年の秋、息子の知人から頼まれて 一匹の小猫をもらいました。 私の母がひとり暮らしをしているので、遊び相手にでも なるだろうと母の家で飼うことにしました。
小猫は、ミーと名付けられました。
野良猫の子としてうまれたミーは 大阪のとある公園で女の子に拾われたのですが 、 夏の日差しと公園の砂埃で小さな目はまともに開けることも ままならぬほど痛めつけられていました。
女の子は子猫を家に持ち帰ったのですが、飼うことが出来ず息子の知人に託したのです。
ミーと私の母は共に楽しく暮らし、半年が過ぎようとするころ、母は突然のぎっくり腰で寝込むこととなりました。 その後、母の身体は順調に快復したものの 母は私に、ミーを預かってほしいと言いだしました。 自分が寝込みでもすれば猫の世話が出来なくなってしまうと感じたのでしょう。
そして、ミーは私の家にしばらく居ることになったのですが、私のところも、ギャラリーとカフェをしているので 、もっとも親しくつきあっている家族に頼み込んであずかってもらうことにしたのです。
あれから1ヶ月、何度もミーの様子を伺いに友人宅をのぞいているのですが 夫婦と二人の娘さんにつぎつぎと可愛がられ南向きの広い庭とガラス戸のはまった縁先、居間には大きな炬燵があり いつもそこで、丸太のように伸びきって昼寝をしているミーと出会うと、野良猫として生まれたミーの人生いや猫生にろいろあったけど、彼にとって今が最高。
ここらで落ち着いてのんびりと幸せに暮らしてほしいとひそかに願うところです。
亀村 俊二
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