メールの効用



東京に住む三男に長いメールを送りました。
6年もの間離れて暮らし、たまにしか会わないでいると彼が何を考えどのような暮らしをしているのか 伝わってこないこともあります。
京都に住む私と妻の思うところもまたなかなか伝わりません。先日も、あることがきっかけであまり連絡をしてこなくなりました。
本当は逢ってじっくりと話す機会をつくればいいと思ったのですがこちらの考えをすべてメールで送ることにしました。携帯ではなくてパソコンでの手紙のように長いメールになりました。

一ヶ月後、東京で撮影があり仕事を終えた私は三男と夕食を共にしました。
食事中メールの内容のことを話し出そうかとしたのですが、私はあえて他のことばかりを話し続けました。ところが彼から積極的に話し出して来たのです。
私たち親子はこんどは向き合ってじっくりと話し合いました。機械ばかりに頼る世の中ではありますがパソコンのモニター越しでも親の想いは彼に伝わっておりました。

メールばかりで会話する現代生活の悪影響が叫ばれる昨今
時には、手紙のような長いメールも捨てたものではないなあと感じるひとつの出来事でした。

亀村 俊二

カテゴリー: photo essay   パーマリンク

コメントは受け付けていません。