テレビ生活



 

 

 

 

 

 

 

このたび我が家からテレビがなくなりました。アナログから地デジに切り替わることをきっかけにテレビというものを我が家から無くしてしまえと考えたからです。だからといって今までテレビに頼っていなかったかというと決してそうではありません。どちらかというと、テレビはよくつけていました。朝はNHKの連続ドラマから始まって、昼は食事の時についスイッチを入れてしまいます。夜は寝るまでずっとテレビがついている状態でありました。私は寝付きは良いのですが、すぐに目を覚ましてしまいます。夜中に不安になってまた2時頃から朝方まで小さなテレビをつけっぱなしでうとうととしてしまう、そんな悪循環が続いていました。我が家からテレビが無くなったのはこれが初めてではありません。子供達が小さな頃、ファミコンの取り合いなど家庭内が異常なことに気付き家からテレビというものを無くしてしまったことがありました。数年経って、おばあちゃんが昼に一人でいるのが寂しそうだからと言う理由で十数インチの小さなものをひとつ置いたことで、またもとに戻ってしまいました。それがこのたび地デジの切り替えにより、テレビの画面が砂嵐とともに無くなってしまったのです。妻がドラマやサスペンスが見られなくなったので寂しいと言っていました。私も夜中、どうなるのかと大変不安でした。ところがテレビが無くなって一ヶ月ほど経ちますがそんなに変化がありません。むしろ、時間を有効に使い、また違ったスタイルの生活が始まったようです。
数年後、我が家にまたテレビが存在しているかどうかどうか・・・?

カテゴリー: photo essay | テレビ生活 はコメントを受け付けていません

ああ・・・



 

 

 

 

 

 

 

私の写真スタジオでは、長年ドイツの有名な陶磁器をカタログ用に撮影する仕事をしてきました。コーヒーやティーカップ、花瓶や置物の人形と美しい模様が施された立派な品物を預かりそれを厳重に梱包された箱から取り出し撮影してまた元の箱に仕舞うという繰り返しの仕事です。この仕事が始まった20年前は輸入元の会社から撮影の立ち会いに来られて手慣れた人が箱からの出し入れをしてくれていたのですがいつの間にかすべてを任されて撮影を引き受けるようになっていました。あるとき複雑な形で細かな花びらがたくさん施された人形の撮影をしました。無事に撮り終えて箱に静かに入れたとき底の方でピンと何かのはじける音がしました。取り出してよく見てみるとほんの小さな5mmほどのかけらが落ちていました。20年間やってきて初めてのことです。すぐに担当者に連絡すると、修理も出来るからそのままにしておいたらと言ってもらったのですが僕の気持ちとして黙っている訳にはいきません。数日後、会社に事情を説明して謝って来ました。弁償するか何らかの連絡があるだろうと思っていたのですが会社からはいつものように、いや、いっそうどんどんと新しい撮影が舞い込んで忙しい日々が続きました。
ある日、会社から電話がありました。それは今までの撮影代金は払えないとのこと。それ以来20年間続いた撮影の仕事はお互いの信頼とともにぴたりと無くなってしまいました。
あのときの小さなキズを隠しておけばこんなことにならなかったのか・・ごまかしておけばよかったのか、正直に言った方がよかったのかああ、どのようにして生きて行ったらよいのかと思い悩まされる出来ごとでした。

カテゴリー: photo essay | ああ・・・ はコメントを受け付けていません

海外旅行



 

 

 

 

 

 

私はカメラマンという仕事柄よく海外旅行に行きます。いつも貧乏旅行なので旅行社も一番安いところを選び当然、飛行機もエコノミークラスです。ところが、いつも運良く搭乗寸前に名前を呼ばれて「ビジネスクラスに変わっていただきます。」ということが多々ありました。往復ともビジネスになったこともありました。また両親と子供たちをつれての家族旅行では格安旅行なのにジャンボジェットのアッパーデッキでゆっくりとさせてもらったこともあるのです。
私たちの新婚旅行の古い話になるのですが、手作りで開いた披露宴が遅れに遅れて飛行機の時間に間に合うかどうか、はらはらしました。飛行機を待たせてしまって、ようやく乗せてもらったのがなんと運良くファーストクラスにあたっていたのです。シートも豪華な機内食のサービスもすべて最高でした。
運のいいことばかりを書きましたが、そううまい話は続きません。
その旅行中に大事な財布を盗まれてしまったのです。ましてその日はお土産を買おうと、多い目のお金を入れておりました。ホテルの金庫にパスポートとお金を預けたのを思い出し、金庫を開けてもらうことにしました。しかし金庫の鍵は盗まれた財布の中。開けるには鍵穴を壊してもらうしかありません。お金を払えば、鍵穴を壊してくれるのです。払えるお金は金庫の中。なんとか無理を言って、金庫を開けてもらい出て来たお金で支払いを済ませ、一件落着。おかげでレストランでの食事も我慢して、ハンバーガーばかりかじっての新婚旅行となりました。
世の中、そううまく行くことばかりではありません。何事も、ほどほどがよいですね。
この3月、日航ジャンボ機・ボーイング747が41年の歴史を終え、経営再建のためすべて退役。ニュースを知って、心に残る飛行の思い出を記しました。

カテゴリー: photo essay | 海外旅行 はコメントを受け付けていません

亀村俊二作品展『日本のこころ<時空>』

お陰をもちまして8月21日をもって無事終了することが出来ました。ありがとうございました。

カテゴリー: WHAT's NEW | 亀村俊二作品展『日本のこころ<時空>』 はコメントを受け付けていません

「 日本のこころ<時空> 」




 

 

8月17日~21日、京都文化博物館5Fにおいて

「 日本のこころ<時空> 」を開きます。

ご高覧いただければうれしいです。

 

 

かめむらしゅんじ

カテゴリー: 個展のご案内 | 「 日本のこころ<時空> 」 はコメントを受け付けていません

「それぞれの想い・・」展

 

お陰さまで今年もたくさんの方の参加をいただき7月3日をもって
無事に終了することができました。
展示には皆さんのご協力、お手伝いをいただきありがとうございました。
いつものように、クロージングパーティーも楽しくなごやかに
皆さん、親交を深めていただけましたことうれしく思います。
また来年も同じように開催させていただきますのでよろしくお願い致します。

 

gallery horizont   かめむらしゅんじ







 

 

西 紗苗
荒木紀一
反保文江
今村京子
中井行吾
中井陽子
田中芳照
吉田正明
吉田雅紀子
重本晋平
木村真由美
谷垣和男
吉川仁
吉川真紀
堀辺那桜(学生)
平原陽太郎(学生)
坂田瞭一
あっこちゃん
北川美恵子
北川隼吾
三重野朝陽
山口晴雄
松原活泉
篠原幹尚
石井照晃
中川邦昭
渡辺美智雄
渡邊智子
川嶋 英津子
濱岡仲子
佐伯俊次
中井一男
前田見知子
平塚潤子
平塚温子
日比政治
日比由利子
小山貞夫
小山千恵
田中良一
国栖晶子
奈佐 晋
中村 仁
中村ひろえ
岡田 健
福永重孝
福永真理
本濃研太
イシダオサム
高倉まどか
荻田文子
奥野綾子
藤田京子
東野絵美
Seiha
り こ
桐山吉生
坂本智子
小木曽修三
小木曽美智子
山本秀樹
清野雅巳
三木由也
三木洋美
三木佑美
谷本明穂
よしのぶ もとこ
古橋博美
早草素子
片岡二郎
尾角晋之右
尾角さよこ
小筆鳳外
粕谷和弘
中原史雄
島本美也子
宇野直子
原山素子
古川治子
続木泰子
上野明人
橋本文良ファミリー
Dr.マルコ
石井亜呼
松村忠佳
石崎美佐子
牛田早百合
中井いづみ
林 芳江
三重野朝陽
川元 梓
河崎晴生
村田香苗
槇本光穂
亀村佳宏
亀村麻美
亀村泰典
亀村俊二
亀村恵美子
松岡ゆかり
川那部晋輔
西村ゆい
東田マヤ
谷村無生
神崎順一
神崎昌子
藤岡恵理
奥島昭子
村山八重
丹治千景
西山真理
羽賀浩規
田邊文美

カテゴリー: WHAT's NEW | コメントを受け付けていません



3月3日 スタジオホリゾントの窓辺で

カテゴリー: 日日京都写真 | コメントをどうぞ

3月2日 寒い日は温室で  京都府立植物園にて

カテゴリー: 日日京都写真 | コメントをどうぞ

造り酒屋の女将


昔、妻と富山県の山間のある町を旅したことがあります。 町の中央にはきれいな川が流れその古い町並みは小京都のようでした。
私たちは町のようすを写真に撮って歩きまわりました。
表通りからはずれて裏通りに迷い込み、うろうろしていると 古く傾いた造り酒屋を見つけました。
地酒でもあればと、引きつけられるように入っていきました。 外は明るい日差しだったこともあり、吹き抜けの玄関は目が慣れるまでにいっそう暗く感じました。
少したつと傷んだ土壁の前に酒瓶の並んでいるのがぼんやりと浮かび上がって来ました。どれにしようかと迷っていると、店の奥から透き通るような肌をした美人が 出て来て親切に応対をしてくれました。 
そのうちの一本を土産として買って店を出たのですが
私も妻も今遭った美しくあか抜けたあの女性がこのような山奥の造り酒屋になぜ嫁いで来たのかと思いめぐらせました。 なぜか、もの悲しい小説の主人公にでもめぐり遭ったような気にさせられたものでした。
あれから30年、造り酒屋の白い肌をもった女性は今もあの山間で幸せに暮らしているのか・・と ふとしたことから思い出し、また気になり始めたのです。 
そしてもう一度あの町へ行くことにしました。
幾度か道を間違えたものの意外と早くあの造り酒屋に辿り着くことができました。 古びた木造の店は以前とほとんど変わりなくそこに建っていました。
不安な気持ちで中に入ると崩れかけた土壁の前に置かれたしょうぎの上に瓶が数本並んでいてほの暗い奥の間に女性が座っていました。
私たちが入って来たのに気づくと土間に降りて来て、もの静かに応対してくれました。 
確かに30年前のあの女性でありました。
女性がどのような暮らしをしてきたのか、当然、私達には解りません。 歳の頃なら七十過ぎ、歳月を重ねて来られたその美しさは今も変わりませんでした。
以前、買った酒と同じものを一本買って店を出ました。 
外は明るい日差しでいっぱいでありました。

カテゴリー: photo essay | コメントをどうぞ



3月1日 雨の日の散歩

カテゴリー: 日日京都写真 | コメントをどうぞ