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2016-09-07
オヤコマーケット振り返り その2  座談会「うむこと くらすこと」

zadankai

間があいてしまいましたが、7月に心耳庵で開催したオヤコマーケットを少しずつ振り返っています。

今回は、自宅出産を経験したご夫婦を囲む座談会「うむこと くらすこと」についてです。

私は現在小学1年生の娘を育てていますが、出産をしたのは自宅ではなく、地元川崎市の個人病院でした(私自身もそこで生まれました)。
そして、娘を妊娠していたちょうど7年前は、雑誌などで自然育児についての記事が増えてきた頃で、
自宅出産や布おむつ、母乳育児といったキーワードが並び、出産の選択肢が広がっていった時期でもありました。

私の妊娠・出産は子宮筋腫の影響でややリスクがあり、
自宅出産のような形は取れませんでしたが、興味はありました。
性格に言うと「自宅で産みたい」というよりも、「病院の都合で産まされる」ような出産ではない、
「自分らしい出産と育児」というものをどこかで求めていたのだと思います。

そして、この座談会でおはなしをして下さった
淺田雅人さん・真実さんご夫妻のライフスタイルがとても素敵で、
そんなご夫婦の選択した「出産と暮らしをひとつの場所で」というチョイスについて、
より深く知りたくなったのです。

ご参加下さった方は、もちろん自宅出産をされた方や未経験だが興味のある方、
そして未来の助産師さんも。
たま茶さんのハーブティを頂きながら、和やかな場となりました。

淺田夫妻の紹介から、なぜ自宅出産に至ったのか、
そしてご両親への説得、地域の方との関わり、助産師さんの検診時の様子、実際の出産の話などなど・・・
どれもこれも興味深かったのですが、自宅出産をするための家をまず探したというお話や、
妊娠中も出来るだけ地域の方に家に来ていただいてつながりを作ったこと、
妊婦検診も自宅だったのでリラックスした雰囲気の中行われたこと、など、
病院での出産では得られない数々の体験を聞くことが出来ました。
まさに赤ちゃんが出てきた瞬間は、二人で抱き合っている姿勢だったそうです。なんて素敵。

出産がゴールではないので、その後の育児や夫婦の関係性のことも話に上がったのですが、
「結婚記念日はいつも契約更新の日」と言う言葉が最も印象に残りました(!)。
1年を振り返り、次の1年も引き続き夫婦としてやっていこうという決意。
大事なことですね。

ちなみに、私は「自宅で生まれる」ということと「自宅で亡くなる」ということは
どこか似ているような気がしています。
それを座談会の最後に投げかけたところ、「じゃあ、また次回の宿題!」という話になりました。

ご参加下さいましたみなさま、どうもありがとうございました。

《 追記です 》
この企画は、自宅出産を推進したり、他のスタイルのお産を否定するためのものではありません。
出産についての意見は人それぞれなので、優劣をつけたいわけではありません。
自宅出産についてはもちろんリスクがあります。(というか、出産自体命がけですね)
条件によっては望んでも出来ない場合があります。
そういったことも含め、淺田夫妻には話して頂きました。
参考に、淺田さんが出産について記したサイトをご紹介させて頂きます。
とてもわかりやすく、気持ちの良い文章ですので、是非ご覧ください。

http://davin.ci/natural_macy/26

 


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2016-08-11
オヤコマーケット振り返り その1  絵の具ワークショップ

7/24(日)に上賀茂・心耳庵さんにて開催いたしました「オヤコマーケット」。
大盛況のうちに終了いたしました。
ご来場くださいましたみなさま、そしてご出店くださいましたみなさま、ありがとうございました。

これから数回に渡ってイベントの振り返りをして参ります。

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「まっちの絵の具で色の惑星をつくろう」

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こども色彩教育アドバイザー ・ ヒラメキのタネさんによるワークショップです。
ムスビメで販売している「まっち」という有害化学物質を含まない安全な絵の具を使いました。
前日までご予約にかなりの空きがあり、開催まで心配だったのですが、
はじまってみたら当日ご参加希望の方がたくさん!
こんなにきれいな色遊びを目の前にしたら、大人もこどもも胸が高鳴りますよね。
スポイトを使ってきれいな色の水をてん、てん、てん・・・
輪っかのかたちと丸のかたちの紙に色水がにじんで、まざって、偶然から生まれた唯一無二の光のような色たち。
最後にはどんな色が作れたかの振り返りもして、乾いた輪っかと丸を組み立てて、モビールに。
こどもたちのキラキラした笑顔が最高でした。
まっちの絵の具は引き続きムスビメで販売しております。
そして、ヒラメキのタネさんのブログでも当日の様子をご紹介頂いております。
是非ご覧ください。
https://hiramekinotane.theblog.me/posts/1062495

 

 


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2016-03-11
今日しか書けないこと 3/11  3つ目

今年もこの日が来ました。
東日本大震災から、5年。
3/11は毎年来るのです。
改めて、被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げます。

正直に書くと、「今日しか書けないこと」を書くことを悩みました。
何回も、書き直しました。
震災現場の復興が進む中、「心の復興」が進まない、
もしくはより色濃く深くなっていくという話をよく耳にします。
そのため時間が経てば経つほど、その私が軽はずみに震災について何かを思ったり、
語ったりすることが、被害に遭われた方にとって失礼なのではないかと途惑うようになったのです。
一方で、そんな言い訳で震災のことを自分の中で風化させているんじゃないか?
という罪悪感にも襲われます。


そんな中、5年目の今日を目前にした昨日、前々職でお世話になった方の訃報を知りました。

ー ついさっきまでの当たり前の暮らしが一変してしまうことが、ある。ー

その、悲しみとも恐れとも言い難い感覚がじんわりと私の中に沁み渡り、
ひたひたと迫る水に足をとられるようでした。
そして、ふと気付いたのです。
今日は3/10だ、と。
明日は3/11だ、と。
この感覚は、震災の時にも感じたものだ、と。

日々の暮らしがある有り難さを忘れていたなと、頭をガーンと殴られたようなショックを受けました。
語弊があったら、申し訳ありません。
幸せ自慢ではないのです。
毎日を穏やかに暮らすこの日々の小さい苦しみにばかり気を取られていた自分が恥ずかしくなったのです。

これが、5年目の今日の私です。

来年は一体どんな気持ちを抱えてこの日を迎えるのだろう。

・・・・・

最後に、先日亡くなられたYさんのご冥福をお祈り申し上げます。
Yさんにとって私は取引先の店のスタッフでしかありませんでしたが、
その膨大なコレクションや様々なお話から感銘を受けておりました。
ありがとうございました。


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2015-12-10
3年目

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

先日、11/28にムスビメは2周年を迎えました。
マヤルカ古書店さんとのイベントも楽しく終了し、
少しだけ、ひといき。

お客さまはもちろん、周りのみなさま、友人、家族に助けられて支えられて、
長いような短いようなの2年間でした。
だんだんと、ムスビメを知ってくださる方々も増えてきているようで、ありがたいです。
加えて、ムスビメのある北野界隈はここ1年で新しいお店がいろいろと増え、街の盛り上がりを感じます。

イベントへの出張出店の機会も増えてきました。
別の場所でムスビメのアイテムを広げるというのも、とても嬉しく、
また少し違ってみえたりもして、初心に帰る良いきっかけになります。

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ブング
クラシ
コドモ

背伸びはせず
節制しすぎることもなく

珍しさよりも
暮らしの定番として愛着を持てるような

「良いもの」

を新旧国内外からえりすぐり
ご紹介します


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ムスビメを立ち上げる時に書いたことばです。

このことば通りの店になれているだろうか、
時々、振り返っては起動修正し、
とはいえ日々の忙しさの中でどこか誤魔化しているような気も、しないでもない。

3年目。

より、シンプルに。
そして、自分が心地よい暮らしをもっと考え、実践しながら、店づくりを少し見直していきたいと思っています。


マヤルカ古書店さんで展示をされていた鈴木啓文さんが、ムスビメの外観を描いてくださいました。
素敵なスケッチ、感激です。ありがとうございました。



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2015-12-04
コデカケの活動

journalのページでは、ムスビメとはまた別の、普段の生活にまつわるあれこれを綴ります。

久しぶりの更新ですが、「コデカケ」について書きます。
http://kyo-kodekake.jimdo.com

というのも、コデカケ主催のメンバーが本日KBSラジオのとある番組に出演し、
活動についてお知らせの時間を頂いたからです。
この機会に、ムスビメからも少し発信させて頂きます。

京都市内在住のママさん3人が「コデカケ」として集まって、ベビー&キッズ用品の交換会を始めたのがもう5年前。
私はその5年間で雑貨屋勤めから自分の店を立ち上げたことで少し忙しくなり、
あまり活動に関われていないのですが、それでものんびりと続けています。

交換会って何?フリマと違うの?
なんで売らないの?値段つけないなんてもったいなくない?
よく聞かれます。
私は物を売る仕事を生業としていますから、それは当然のご質問だと思います。

でも、ちょっと違うんです。
私の中での交換会の開催理由は
「おさがりの範囲を広げる」「譲り合える関係性の構築」ひいては「物を大切にする心を育てる」ことだと考えています。

例えばですが、兄弟や親戚以外でも、幼稚園や保育園の制服ってけっこう気軽に交換しませんか?
「下の娘が今度入園するんだけど、上の子がお兄ちゃんで制服のスカートがないし誰か余ってない?
その代わり制靴の18cmあるし交換できるよ」など。

それをほんの少し広げて、地域やママさん同士の交流にもなったら嬉しいんです。
交換会の良いところは、お金を介していないからこそ生まれる一種の信頼感と感謝の気持ちです。
そして、皆さん物だけではなく情報も交換して帰られます。
地域の幼稚園保育園について、育児の悩み、遊びに行く場所など、その土地ならではの生きた情報が動きます。

あくまでも「交換」なので、自分も持って帰りたいと思うコンディションのものをお持ち込み頂きますし、
持ち込み点数も絞っています。
そして何よりもご理解頂きたいのが、不用品回収の場ではないということ。
この部分を上手に伝えるのに時々苦心しますが、だんだんと浸透してきました。
時々、お店さながらのコーディネートポイントのメモを付けて下さる方や、
キレイにOPP袋に入れて下さるもいらして、
やはりそういうお持ち込みはすぐ次のご家庭に渡ります。

kodekake

我が家が交換会で頂いたものをほんの一部ですが、ご紹介します。
特に娘が気に入っていたのが、オレンジが鮮やかなベロアのジャンパースカート。
元々持っていたボーダーのセーターとよく合わせて着ていました。
レインコートも、ほぼ新品同様で交換してもらいました。
大事に使いましたので、こちらもまた次のご家庭へお譲りしようと思っています。

もちろん、私たちの考えとフィットする方、しない方、様々です。
正しい正しくないではなく、少しでも共感できるなと感じて下さいましたら、
是非交換会を覗いてみて欲しいと思います。

12月はいろいろな場所で行います。
今月の交換テーマ:冬物衣類・冬小物(帽子・手袋など)
お子様おひとりにつき5点までお持ち込みいただけます。

■ 中京区役所「ベビサポ広場」
日時:2015年12月10日(木)10時〜12時ごろ
場所:中京区役所1階ホール
http://ameblo.jp/nakagyo-bebisapo/

■「ちょっとよってみーひん」輝くおかあちゃんマルシェ〜とっておきのワザとコツ伝えます〜
日時:2015年12月13日(土)10時〜15時ごろ
場所:質美笑楽講体育館(京丹波町旧質美小学校)
http://www.town.kyotamba.kyoto.jp/contents_detail.php?frmId=3188

■にこわく(^o^)フェスティバル
日時:2015年12月19日(土)13時〜15時半
場所:岡崎いきいき市民活動センター
https://www.facebook.com/kyotonikowaku



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2015-08-14
ここちよさ を えらびだす

私事ですが、来年度より娘が小学生になります。

ここ1ヶ月ほど、ランドセルを選ぶことに家族であれこれと頭を悩ませておりました。
親としては機能やデザインといった細部にこだわってしまいそうになりますが、
こどもというのは実に直感的。目で見て触って、体感しながら、選びます。

実際にランドセルを店頭で見て、背負って、
机に置いて中の荷物を取り出したり、開けてみる所作をして、
たくさんたくさん比べてみたところ、
合革素材の真っ赤な、刺繍も何もない実にシンプルなものを娘は選びました。

本革の方が頑丈かな、と、つい頭を過ぎりましたが、
「これは重たくて疲れそう」という娘のひとこと。
娘は、自分が毎日使うということをちゃんとわかっているんだなと、はっとさせられました。

センスが良いとか、洒落ているということ以前に、
毎日を心地よく過ごすための道具を、自分自身でえらびだす目や手や耳や舌を育てることができたらな、
と日々思っています。

だからといって具体的なアクションはしていないのですが、
こどもがたくさんのものの中からひとつを選ぶ、という場があった時、
まず、とことん悩んで選び切ったことに「おつかれさま」「がんばってえらんだね」
などと声をかけたりしています。
今のところは、それだけです。

これは、娘の個性の部分も大きいとは思いますが、
一度気に入ったもの、例えば靴や帽子などはサイズが小さくなってしまったものでも
「また同じもので、大きなサイズのものが欲しい」と言い、好みを貫きます。
お気に入りに自信が持てるというのは、親として嬉しいところです。

私には手作りの才能と技量がありませんので、
服などの身につけるものはほぼ既製品から選びます。
子どものものは作ってあげたいと、ちょっと無理をしていた時期もありましたが、
それはそれで愛着が湧く一方で、プロの技にはかなわず、安全性に欠けるなと感じたので、
やはり「えらぶ」目を母子ともども日々磨けるような毎日を、と最近は思っています。

ランドセルという大きな買い物を終えて、すこしほっとしている、母のひとりごとでした。

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2015-04-13
ムスビメは何屋なのか、という話

最近

「ここは何屋さんですか?」
といったご質問をよくいただきます。

ムスビメは、わかりやすく言えばもちろん「雑貨屋」です。
でも、「手作り雑貨の店」とか「ヨーロッパ雑貨の店」という風に
品揃えを絞っていないので、お客様へも伝わりにくいのかもしれません。

私の理想としては、
「欲しいものがあるけれど、しっくりくるものに出会えていない方」と
「まだ出会えていない良いもの」を
結びつけられるような
そんな店になりたいと常々考えているのです。

例えば、「こういうアイテム探してるんだけど、これといったものに出会えないんだよね」
というお話をいただいたら、新旧国内外有名無名問わず、あれこれと私なりに提案させていただきます。
逆に、お客様から教えていただく場合もたくさんあります。
そういったコミュニケーションもまた楽しいひとときですし、大切な店づくりの時間です。

今年度はさらに、今までとはまた違うムスビメをご覧いただく機会が増えそうですが、
ムスビメはムスビメらしく、店を続けることができたら、と思っています。



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2015-03-11
今日しか書けないこと 3/11   2つ目

3月11日になりました。
真冬のような寒さの京都市です。
東日本大震災の被害に遭われたみなさまに、お見舞い申し上げます。

ちょうど1年前には、震災当日のことを書きました
今回は、震災後思っていることを少し書きます。

地震や火事や津波といった直接的な被害だけでなく、
震災後の世界を大きく変えたのは、福島第一原発事故による放射能汚染です。
これにより、土壌、海、空間、さまざまな地球上の自然が、あってはならない程に「汚染」されてしまいました。
食べるもの、飲む水、住む場所、自然素材を使って作られた道具、そのほかにもいろいろ、
積極的に何が安全なのかを知ってから選ぶ方々が増えましたね。

特に食べ物については、とても熱心に気にかける方もいれば、
おおらかな判断で選ぶ方もいらっしゃり、さまざまです。
加えて、子育てをしていると各家庭での安全性の線引きがそれぞれにあって、
自分の価値観を信じながらも、実際には100%理想通りの現実には行かずに悩んだり、
時には家族の中でも対立してぶつかってしまったり、ということがあるのではないでしょうか。
私自身もそういう経験があり、その度に「原発事故さえなければ・・・」と思うことがありました。

店をしているとさまざまな方と出会う機会があり、皆さまそれぞれの優先順位でもって、
生きるために有用である(と思われること)を教えて下さるので、とても有り難いと思っています。
食の安全に関心のある方が集まる講演会の案内や、
安全なお野菜を提供してくれる方のチラシも、ムスビメには置いています。
なので、迷ったり、困ったりしたら、是非ムスビメに話をしに来てください。
言葉にすることで整理されたり、少し自分に自信が持てたりします。
機会が合えば同じ思いを持つ人との出会いや、情報交換も出来ます。

ムスビメは、ただの雑貨屋です。
普段からあまり大きな思想を語ったりすることはありませんが、
いつも思うことは、お客様同士がいい会話の流れを作っていたり、
それに私も混ぜて頂くことで、物を買うだけではない満足感を持って帰って下さる方が多いということ。
そして、店を通じて「知り合い」が増えることは、
ひいては非常時に助け合う仲間が増えることにも繋がると思うのです。

今日も、これからも、良い出会いがありますよう。

 

 


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2014-11-28
そしてまた、新しい1年

今朝、娘が「きょうムスビメ1さいだね おめでとう」と言ってくれました。

今日11/28はムスビメの開店から1周年です。ムスビメの1歳の誕生日。

育児と並行しながらのマイペースな店ですが、どうにかこうにか?いいえたのしく!
1年を過ごして参りました。

開店当初から比べると品物も増えました。
そして、ムスビメの2階をヒトツカベというギャラリースペースにして、先月オープンすることができました。

決して繁盛店ではありませんが、
ここを心地よいと思ってくださる方々、
店主とのおしゃべりを楽しんでくださる方々、
ムスビメでお買い物をして、
暮らしにちょっと嬉しさや便利さが加わったり、贈り物を選ぶ楽しみを味わってくださった方々。
たくさんの皆さまに感謝いたします。ありがとうございます。


これからの新しい1年、相変わらずマイペースに、でもまっすぐに。

よろしくお願いいたします。


1st anniversary

今朝のムスビメ。窓から入る光がやわらかです。





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2014-06-13
思い出話

ムスビメには、京都という土地柄、観光がてらお越しになるお客様もいらっしゃいます。

陶器などをお買い上げの方には、
旅の途中で配送する可能性があるのかによって緩衝材でしっかりとお包みするため、
ご遠方からいらしているのかをお尋ねしています。
なんてことない会話です。

昨日お越しになられたお客様。
陶器をお買い上げの際、私の地元にあるショッピングモールで発行されるクレジットカードをご提示されました。
心の中で(あっ、懐かしいな)と思いながら、きっとお住まいは関東なのだろうと察し、
「観光ですか?」
いつものようにお尋ねしました。
すると最近京都にご転居されたとのこと。
「私も、このショッピングモールの側が、地元ですよ」と付け加えて、
詳しい出身地について話していくと・・・

驚いたことにそのお客様は小学校・中学校・高校と私の先輩だったことがわかりました。

私が通っていた学校は幼稚園から高校までの一貫校でしたが、
首都圏の中では比較的小規模だったので、
卒業後に別のところで同窓生にお会いすることは滅多にありませんでした。
ましてや、京都に来てからは全くのはじめて。

とても嬉しい出会いでした。

その後、先生方の思い出話に花を咲かせたことは、言うまでもありません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

先輩と話しながら、自分が高校生の頃のことを思い出しました。

進路指導を受ける際、私は当時から「雑貨の仕事がしたい。いつか自分で店を持ちたい。」
と話していました。

雑貨の仕事に就くためには大学ではなく、
デザインや販売の専門学校への進路を勧められるのではと思っていたし、
自分でもそういう学校の資料や情報を集めていたのですが、

「専門的な勉強はいらないでしょう。
都心にある、出来るだけ大きい大学へ行って人脈を作りなさい。
専門学校よりも、いろいろなジャンルの人に出会えた方がいいから、総合的な大学がいい。
あとは授業の合間に雑貨の店をたくさん見て、センスを身につけなさい。
マーケティングだとかは大学で具体的に学んだからといって実学とは限らないもんです。
あと、語学はそれなりにがんばっておいたらいいでしょう。」

担任教諭から頂いたアドバイスは、
当時としては拍子抜けというか、ピンと来ない話でした。

結局、どこの大学がいいの?
大学行っても雑貨の勉強はできないんでしょ?

と、へそ曲がりなことを思って、半信半疑でした。

けれど、結果としてはご指導頂いたような経緯を経て、
こうして一つの店を開く事ができました。
成功したかどうかは、さておき。これからです。
でも、好きなことにひたすら向き合って来たら、こうなっていました。

今度同窓会で先生にお会いすることがあれば、お礼を言わなきゃな。
先生は覚えていらっしゃらないかもしれないけれど。


OLYMPUS DIGITAL CAMERA





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